とてもうるさい

文章を書く練習だけども公開メモ置き場かも

私的2010年代夢小説覚え書き

でっかいのか小さいのか分からないタイトルをつけちゃったぜ……へへ……。

ふたつ前の記事で思いがけずひっそりしていた頃*1の話ができた(今までやろうかどうしようか悩んでいたのでいいキッカケでした)ので、「夢小説の2015年以降」の話もざっくりですが残しておこうと思います。

例の配信タグ絡みでされていたこちらのツイート


に勝手ながら(FF外)説明つけたいなぁ……完全に間違ってるわけじゃないけど完全に正しいってわけでもないしなぁ個人的に、とも、思っていたのですが。
(※個人的に己のブログ方針に思うところあり取り消しました/2204)

夢小説の前提からやるか……?

松とかトリプルフェイスとかの話もついでにするか……?


というわけで目次


なのだけど、ちょっとかなり時間がかかってしまって全部一気には無理そうなので記事分けます。これはとりあえず前提。でも続き出せるか分かんない。しかもぶっちゃけほとんど「断り書き」的な内容。これだけになっても何らかの「意味」はあると信じて――!
めちゃめちゃ長い上に当ブログ比かなり「感情」がはみ出しています。拾い読み斜め読みに対応している自信がない。ゆっくり読んでね!

前提―2014年あたりまで

閉鎖的インターネット交流に行き詰まりを感じつつも完全にオープンなSNSに馴染むのも難しかった夢小説の2010年代前半について。

私は一応オルゴールが鳴っていたPCサイトの記憶とかも無くは無いのですが、その時期ってほんと縦横無尽に読み専してただけで「空気」みたいなものとかなんっっっっにも分かっていなかったし、というか正直全然交流とかしていないタイプだからケータイサイト以降も色々怪しいし、ツイッターも既に「空気」が出来上がっていて何故そうなったかとかよく分かっていないところも多いので、です……。

これはあくまで私の私的な覚え書きです。ブログ書いちゃったから補足説明した方がいいなと思って書いてはいるのだけど。個人の考え個人的な記録です。観測範囲は限られていますしうろ覚えもありますし偏見や「意図」もあります。下でもおそらく何度も書くんですが「こういうのもあるのか」程度でよろしくお願いします。

やっぱり「夢」は隠れている

説明するとは言ったけど説明できないことがいっぱいありますという断り書き。

前回の記事で「隠れている」のは過去形みたいな書き方をしましたが、あれは刷り込みです。
より正確には「隠れている」ところと、「表に出ている」ところがあります。
ピクシブツイッター、このはてなのようなコミュニティ要素のあるブログや、他様々なSNSに出てきている夢小説愛好家がいるのはご覧の通り事実ですし、その数は年々増えているように思いますが、まだ……というのも変なんですけど、「検索避け済個人サイト」をメインの活動の場としている夢小説愛好家も現役です。というかおそらくダブルスタンダード両方やっている夢小説愛好家もいると思う。何故なら私がそうだから。

なので、個人サイト時代のルール、つまり「検索避けをしてジャンル外の目に触れないようにすべし」「同好サイトにのみリンクを許可す」が適用されている個人サイトが、まあまあ、かなり、あります。所謂「お呪いタグ」以上の対策が施されている場合もあります。「資料」として使えそうなマナーサイトや啓蒙サイトでもそういうところがあり、つまり、

ソースを出したくとも出せない情報もあるので、話半分の程よろしくお願いします……。

そもそも私自身もひっそり時代を生きてきた人間ですし、ダブスタ(個人サイトは相互フォローになってから♡)なので、たとえ検索にかかっていても、放置広告が出ていたとしても、「同好同士のみでのシェア」を前提としているっぽいサイトをこんなインターネット荒野に引きずり出してしまうのはかな〜〜〜〜り抵抗があります。気持ち的に。どうしようもなく。だからこれまでもあんまり突っ込んだ話はしていなかったりするし、色々省いていたりするし。
まあまたちょっとして意識変わったらリンク有り版も書くかもですが。

とりあえずは他の気まぐれな夢小説愛好家がこの記事に気付いて補足訂正してくれることを願って。他力本願寺参り。

個人サイトは現役

ピクシブツイッターに出てくる前は夢小説はどこにあったの?
って素朴な疑問にお答え!

勿論個人サイトです!!!!

まあ実は他にも色々あるんですけど詳しくは後で。

上でも書いたように2014年まで、何なら2019年の今も現役ですね。今はジャンルによってはSNSからみんな帰ってこないな……と感じないでもないですが。
同人サーチやケータイサイト向けのランキングで今も管理されているところも勿論あります。有り難い限り。検索避けも大体はされているんじゃないかな〜。最近新しくできたところではツイッターにURLをのせているところもありますが。

何度か言っているけど私も個人サイト持っていますしね。更新もして……る……一応……サイト見ている人にはこれ私って気付いてもそっとしておいてほしい気持ちもかなりある息抜きですごめん!

夢絵はちょっと専門外で分からないところもあるんだけど。個人サイトだと画像の展示って中々に面倒くさそうだし。

ピクシブツイッターがわーきゃーしてる頃、個人サイトも多分概ね似たようなジャンルでわーきゃーしていましたよと。

ツイッターの夢「っぽい」文化

でも、2014年時点でツイッターで「流行っている」夢「っぽい」文化もあるんですよ。

自然発生的に広まったと思われる「主に一人称視点でキャラと私あるいはキャラとあなたを綴る」専用の「タグ」が……あるんですけど……。
これも名前出していいか分からないんだよな…………。
私もこの「タグ」の界隈はたまにお邪魔するって感じで発祥も流行も常に把握しているわけじゃないし、何かやっぱり内部で色々決まり事があるっぽいし、ジャンル名もじったりして公式の情報見たい人の検索にかからないようにしようという意図が見られるので……。

それなのに何故ブログに取り上げるかっていうと、結構無視できない存在感を放ってずっとあるからです。

もうちょっとこう、確信に触れない感じの説明をすると、「ナントカカントカ(※仮称)」って恋愛シミュレーションゲームの「パロディタグ」が一時期ツイッターで流行ったと思うのですが、あのへんから適当な「ジャンル略称+そのゲームのパロディであることを表す単語」でタグを作ってツイートする流れが(特に企画とかで流行らせたわけでもなく)脈々と続いているんですよ。
ツイートの内容はというとまあ普通に140字に収まる短い夢小説だったり(ツイノベっぽい感じ)、夢漫画だったり、単に「キャラと/に/を/が○○したい/されたい/してほしい/みたい/しそう」という文体でのツイートだったり、「こういうシチュエーションが萌える!」だったりするわけです。あと長文リンクが貼ってあったり。
つまりざっくり「夢っぽい」ツイート全般。
このタグで検索するとこういうツイートがたくさん出てくる。アカウントを見ると定期投稿をしている人もいる。サイトがそのままツイッターに来た感じ。というか決まったタグがついていること以外は他の二次創作とあまり変わらない感じですかね。

そして何でさっきから「っぽい」をつけているかというと、夢なのかどうかよく分からないからです……。

タグをなさっている方が「夢」を併記する場合もありますが、書いてない場合もあるし、わざわざ「夢」じゃなくあの名称で独立しているってことはもしかして「夢」とは違う……? みたいな。まあジャンル外だからよく分からないんですけど。

よく分からないけど夢っぽいのがツイッターにある(昔からあった)のは確かだし、よく分からないけどなんかいいなぁって話です。

サイトが違うと何にも分かんない

上と似たような話で蛇足的なんですが、私は個人サイトのそれもガラケー向けを一番よく見ていたので、他の「夢小説」については何にも分かりませんし、見るとこ偏りがちな夢小説愛好家はそういうところあるんじゃないかな〜?と想像します。

ピクシブも「ちゃんと」見始めたのは14年とかなので、小説機能実装当初からピクシブに夢小説を投稿している方々の空気感とか分かりませんし、ぶっちゃけ今もピクシブの夢小説は「なんかすごい」ぐらいの認識です。(流行ってるジャンルがあまりかぶらなくて……)

それでもピクシブに夢小説があったしあるのは確かです。

実は「夢小説」と検索すると出てくる検索避けのない投稿サイト(おそらく2014年以前も稼働)もあります。有名どころだと「占いツクール」とかね。
私はこのへんも通っていないのでさっぱり分からないんです。どういうジャンルが人気でどういう空気感で短いのがいいのか長いのがいいのか会話文がウケるのかタイトルはポエムがいいのか説明がいいのか嫌われは流行ってるのか成り代わりは主流なのか感想は記名でもらったら感想で返したほうがいいのか、とか。分かんないです。ちゃんと見たことないので。上げたのも全部想像なので全然別のとこに差異があるのかもしれないし。ジャンルは旬とかは変わらないんじゃと思うけど。

分かんないけど、どうやらそこに夢小説があるのは確からしい、というのは知っている。聞いたことあるから。でも、分かんないものは分かんない。見てないし知らないので。

名前変換があっても無くても、検索避けがあっても無くても、あるところには夢小説があるし、夢小説というからには夢小説なんでしょうきっと。ただ、見ていないサイトのことは分からないんですよ。という念押し。
私の場合下手するとPC向け個人サイトのレイアウト流行の変遷とかも知らないんですよ。あんまり見ていなかったので。
「夢小説が好きです」と公言(というほど大々的でもないが)してはいるけどね!
見ていないものは知らないから常識や前提をそこに合わされても困る。

ので、私の書いている話はあくまで「検索避け済ケータイ向け個人サイト(それも各サービス内公開ランキングとかはあまり見ていない)を中心とした(たまにPCサイトや一部SNS夢文化観測録」ということを改めてご留意くださいな。

用語説明

あくまでこのブログ・記事・私の言葉の使い方の解説です。後述しますが他で通じるとは限らないので読む間だけ覚えておいてもらえれば。
この記事では「二次創作の夢小説の諸々」についてのみ扱います。

夢小説
詳しい意味は次やその次の項で。私は夢小説が好きすぎるあまり(あとなんかキャッチーな気がして)夢文化全体を指す言葉としても使ったりする(夢小説文明とか)ので、適宜適当に判断しつつ読んでください。いきなり用語説明の意味無くしてごめん。

夢絵・夢漫画
夢小説のイラスト・漫画版のことだったり夢小説の挿絵のことだったり。
ツイッターでよく見るやつだと一人称視点・画面の向こうから「こちら」へ話しかけているような絵や「キャラ君/ちゃん/さんと僕/私(あなた)」みたいなキャプションのついた絵日記・漫画なんかがイメージとして近いかなと。作者がそう認識しているかはともかく。
あとはっきり「これ」って言えるのは当たり前だけど作者が「夢絵・漫画です」と言って出した既存キャラとモブ・オリキャラ・手だけ・目隠れとのイラスト・漫画等。

夢創作
上二つ他夢コス(好きなキャラクターのコスプレをした人になりきりでデートしてもらったり写真撮らせてもらったりするあれ)とか夢なんとか(思いつかなかった)とか、とにかく夢っぽい創作物・創作活動全般のこと。さっきさらっと使っちゃった「夢文化」は夢創作の流通のこと……かな……?(フィーリングで増やしたごめん)

夢概念
念の為上と分けときます。こっちは「夢女子になっちゃう」ツイート(※後述)とかも含む感じ。

夢界隈
うっかり使いがちだけど「夢創作愛好家たち」の意だったり、「夢概念に触れている人たち」の意だったり、「私の観測範囲」の意だったりする。ごめん。なるべく避けるけどこれも念の為。

夢主
夢小説の主人公の意。大体は名前変換ができて、大体は原作にいない二次創作者のオリジナルキャラクター。例外もあるし異説もある。読み方は不明。

名前変換
小説内の作者が予め設定した文字列を、読者が好きな文字列に変換して読める仕組みのこと。大体の場合変換しなくても読める。作り手はホームページ作成サービスに機能として用意されているものを利用したり*2、配布スクリプトを借りたりして実装させます。夢小説独自のものとしてか「夢小説機能」と呼ばれることも。ツイッターまわりだとぷらいべったーさんにこの機能があります。ピクシブにはない。
夢小説では主に夢主の名字や名前を変換するのに使われますが、サイトによってはあだ名通り名友達ペット所属部隊なんかの名前も変換させてくれたり。つまり考えようによってはなんでもできるし、文字列変換機能さえあれば「夢小説」ができるわけです。
ちなみによく界隈問わずネタにされる#name1#っていうのはおそらくナノ*3系列の小説機能での「名前変換用タグ」です。#name1#と作者が入力した部分が、読者が読むときには設定した言葉と置き換わるという。
詳しくは後述しますが名前変換こそ夢小説の「核」とみなされることもあります。

自己投影
これの説明が一番難しいんですけど……夢創作愛好界隈での……独特の意味があるんです。
①読者・受け取り手の自己投影
前提として、読者が夢小説・夢漫画なんかで描かれる「主人公」を「これは自分だ」と思える夢創作こそ良い夢創作という価値観があり、この文脈で「自己投影派・自己投影向き」というと「この夢小説の主人公はあなた(読者)です」という意味になります。一人称視点のゲーム的なことを小説や漫画でやる試みといえば通じるかな……? まずこれがひとつ。
②作者の自己投影
これがハチャメチャに誤解招きそうなんですけど、作者が、自分で「これの主人公は私である」と宣言しているということです。「自己投影派です」の意味が「この夢小説の主人公は私(自分)です」という。夢小説が日記だったりするわけです。
①と②は全然違う! と仰る方もいれば、①であり②であるという方もいらっしゃるのですが……共通するのはどちらも意味は違えど「自己投影」という言葉を肯定的にかつ奨励すべきものと捉えている点です。
しかしまた一方で、オタク間で悪口として使われる「自己投影」*4*5も普通に意味が通ったりしないでもない(なんでだろうね……)ので。もう。めちゃめちゃややこしい。
「作品への感想」とは限らない、カテゴリとして機能してもいる(その中で混同も起きているけど)、自己投影が作者を指しているとは限らない、夢創作は受け取り手に自己投影させるものという考え方がある、とだけ。

余談―夢小説関連ワードの意味は夢小説愛好家が一番よく分かっていなかったりする

夢界隈には「名前変換小説」という言葉もあります。
「名前を変換できる小説」のことであろうと、誰だって思うので、「夢小説」と概ね同じ意味で使われることもあるんですが、この言葉を「夢小説内の小カテゴリ」として扱う方や、あるいは逆に「名前変換小説内の小カテゴリが夢小説」する方もいらっしゃいます。

まずもうこの時点で大カテゴリがどっちか分からないじゃないですか?
分からないんですよ。

更に、「これは名前変換小説、これは夢小説」とする基準が、恋愛要素のある/なしだったり、夢主にどのくらい自己投影しやすいかどうか*6だったりします。

なんか分け方が二通りありましたね?
多分もっとあるんですよ。

夢小説の関連用語ってそもそもこういったケースが統一の機会もなくまあまあ結構あって、あるの…………。

もう一つ個人的な体験談も出すと、以前「夢女子」にアンケートを促すツイートを見かけたのですが、その中に「夢子」という言葉があり、不肖夢小説愛好歴10年ぐらいの私は「どういう意味!?!?!?!?」と激しく動揺しましたね。全く、さっぱり、意味がわからなかったし、見たこともなかった。夢小説10年は読んでいるのに。
どうやらデフォルト名*7であったり、「夢主」と近い意味であったりするらしいのですが、まだイマイチ血肉になった感がない(実例をあまり見れていない)し、使うとこでは結構前から使われていたらしいとも聞いて、本当にびっくりしました……夢小説に、10年、現役で触れているはずなのに……私は夢小説のことをまだ何も知らない……。

そういう感じで、閉鎖的故にちょっとコミュニティが違うと全然言葉が通じない、みたいなことが夢界隈内でも頻発します。

こんな感じで、夢小説愛好家同士が常に滞りなく意思疎通できていると思います?

ご想像にお任せします。

「夢小説」と「ドリーム小説

ズバリいくぜ! 夢小説とは何か! ドドン!
こんな時のウィキペディア

ドリーム小説です!!!!

夢小説は、その概念・システム普及当初は「ドリーム小説」という呼び方がメジャーでした。こっちの方が馴染みがあるしピンと来るという人もいるかもしれない。私が触れた時には既に「夢小説」だったので、いつから「ドリーム」が「夢」になったのかなど詳しいことは分かりませんが。とりあえずウィキから引用してみると、「ドリーム小説」とは。

ドリーム小説(ドリームしょうせつ)とは、主にウェブ上で公開されている、特定の登場人物の名前を読者が自由に設定して読むことの出来る小説である[1]。読者が閲覧前にクッキーやJavaScriptなどで名前を登録しておくことにより、小説内の特定の人物の名前が登録した名前に変換されて表示される。夢小説(ゆめしょうせつ)、ドリー夢(ドリーむ)、ドリ小(ドリしょう)、名前変換小説などと呼ばれることもある。2000年頃に生まれたとされる[2]。


とのことです。「主にウェブ上で公開されている、特定の登場人物の名前を読者が自由に設定して読むことの出来る小説である」が大事そうですね。天下のウィキペディアの一行目ですからね。こういうところは大事なことは大体一行目に書いてある。
これが概ねの共通見解ということなのでしょう。きっと。

でもね。覚えておいででしょうか。

ピクシブに夢小説、たくさん投稿されている(2019年現在)じゃないですか。
ピクシブに、名前変換、無いじゃないですか……!

一体どういうことなのか。ジャングルに向かう前にピクシブ百科にあたってみましょうか。

夢小説です!!!!

なんてこったそもそも項目名がちげぇや。
この夢小説の編集履歴を辛抱強〜く遡ると(なんでこんなに頻繁に編集が……?)記事が作成されたのは2010年。つまり2010年あたりには「夢小説」という呼び方がメジャーだったということ、と思っていいと思う、多分。
こちらも頭を引用してみると(※記事編集時の最終バージョン)

オリジナルキャラクターと架空のキャラクターの交流を描く、創作小説の一種。


名前変換一文字も出てきてないわね……ちょっとびっくりしたわ……。
それでも一応「概要」部分や「pixivでの夢小説」部分を見ると

多くの場合は、版権キャラクターとオリジナルキャラクター(夢主人公の略称・夢主と呼ばれる)の交流が書かれる二次創作の一種である(一次創作・完全オリジナルは後述)。cookieJavaScriptによって夢主の名前を読者が自由に変換することができるシステムが出来たことにより急激に普及した。

pixivの小説投稿機能には名前変換機能が存在しないため、名前変換機能を利用するには、「Dreamlet」等のブックマークレットを利用する必要がある。現在投稿されている作品は夢主の名前が本文中に登場しないもの、夢主の名前が固定されているもののどちらからである場合がほとんどである。


と、記述はあるにはあるのですが、ウィキのそれとは大分扱いの大きさが違うような。
念の為最初期のバージョン( https://dic.pixiv.net/history/view/152763 )からも

多くの場合、読者がヒロインになったつもりで読め、夢のような体験をさせてくれる類の小説。


いやこれしか書いてない……薄々思ってはいたけど自由だなピクシブ百科……。

そもそもピクシブに名前変換機能がない、のに、ピクシブにも夢小説はある、ということからこのような書き方しかできなかったのではという推理もできるのですが、ウィキの方には「歴史」部分にこのような記述もありました。

ドリーム小説変換ツール「DreamMaker」の配布と共に急激に普及した。


ドリーム小説変換ツール」「DreamMaker」

ドリーム小説」のラベルの由来、もしかして、このへん……?

と、拙速に結論へ至ることに不安を覚えたので念の為「ゆめこうさつぶ!」を読み返してみました。(PDF配布されています)

こちらの4ページ目から5ページ目にかけて、「夢小説の誕生」の項。

 二〇〇一年五月に設立されたドリーム・メーカー支援サイト(④)には以下のような記述が残されています。
「ドリー夢3小説とは、LLS の管理人ちーこさんが最初に考案された新感覚の小説です。」4


考案者いらっしゃいましたね……!
更に5ページ目「夢小説の普及」から。

最古のドリーム小説ウェブリングは二〇〇〇年九月に作られた「ドリーム小説ウェブリング」6(③)であると思われます。設立一ヶ月後の二〇〇〇年一〇月の時点でのサイト登録数は三十五件、半年後の二〇〇一年三月にも登録数は九十七件にとどまっていましたが、更に五ヶ月後の二〇〇一年八月には実に五百八十五件のサイトが登録されています。このデータによれば二〇〇一年三月~八月の間に爆発的にサイト数が増加しており、これは二〇〇一年四月にドリーム・メーカーが公開されたことに伴う急速な普及であると考えるのが自然ではないでしょうか。


とのこと。
どうやら「DreamMakerという名称の名前変換ツールと『ドリーム小説』というラベルはセットで広まった」と見て良さそう。

ドリーム小説」と「名前変換」は分かち難いものであるようなのです。

が、

「二次オリ」とのあわすぎる境

ひっそり〜の記事では想定していた対象(ピクシブ夢小説を知っている)的に不要かなと思って省いてしまったのですが、「名前が固定されたオリキャラが出てくる夢小説」は、以前から普通にあります。

ピクシブの最初期どころか、おそらくはピクシブに小説機能ができるより前からあります。だって読んだことある。ブログで。*8ヤプログとかだったと思う。

私が読み始めた頃には既にカテゴリのひとつとして確立している風でもあったので、少なくとも10年は遡れます。それよりもっと前からあってもおかしくはないと思います。

でも、それでも、上のウィキペディアのように暗に、あるいはもっとはっきり「夢小説には名前変換が必須」とする主張があるんです。

というかおそらく名前固定派*9が名前変換重視派の視界に入り続けるからずっとされているのだと思います……自明ならそこまではっきり言ったり不思議がったりする*10必要無いしね……。

ちょっと自分語りを多めにするんですけど、実を言うと私こそ名前固定オリキャラ*11を夢小説と思って夢小説に触れてしまった方の人間でして。

むしろ正直なところ、名前変換原理主義派閥の感覚が全然分からないところがあるというか、きっとかなり温度差があり、だから今までこのへんの話を避けていたところもあるのですが……。
おそらく、「原作にいないオリキャラが出てくる二次創作は全て夢!」とすると何が一番困るかって、二次オリと区別がつかなくなることではないかなと愚考します。

生粋の夢小説愛好家である私はほとんど全く二次オリに触れてこなかったので具体的な説明はできないのですが、この記事では「二次オリ」を「二次創作者のオリジナルキャラクターを出す二次創作全般」ぐらいの意味で取り扱います。

元々、ドリーム小説はこの「二次オリ」内の一ジャンルであるわけです。そのジャンルの特異性は「名前変換」に代表され、これによって「他の二次オリ」と問題なく区別される、と。そのドリーム小説が他の二次オリも囲い込むような真似をするのは些か傲慢にすぎる振る舞いであると、多分こういう感じ。

…………じゃあ別に、「自分が書いた二次創作のオリキャラ小説」を「夢小説」と言うのはよくない?(小声)
他の人に迷惑かけているわけでもあるまいし(小声)

って思っちゃうんですよ私は〜〜〜〜〜〜だから触れなかったのこの話〜〜〜〜〜〜!

二次オリ大都会で生まれ育った人の二次オリ小説が夢小説とならないことぐらい分かります。それは分かりますよ。だからだったら「私」は良くない!?!?

またあとで説明するところなんですけど……ほんとこのへんが厄介で……厄介で……とにかく夢小説っていってる名前変換のないオリキャラ夢小説はある。あります。二次オリとは違う。でもその「違い」を作者の宣告以外のどこに定めたらいいかが分からない!

でも、だからといって、分類にエラーを来すからって少なくとも10年は結構な数保って存在する派閥をまるごと無視して切り捨てるのはいくらなんでも「雑」じゃない!?!?!?

実は前の項目では引用するばかりで私自身の「夢小説定義」を出していなかったり。だってほんと難しいんだもん……何年か悩んでいるから勘弁してくれ……。

言うなれば「名前変換があるから夢小説」というよりかは「名前変換が無いと作者が自分で言ってくれない限り『これは夢小説!』とするのは難しい」って立場ですかね……。あくまで私は。まあ「夢っぽい」と感じる要素は個人的に色々あったり無かったりするんですけど。これも書けば長くなるしフィーリングでしかないとこも多いので。とにかくそんなぱっきり言い切れるものじゃないってだけ。

「自己投影」「名前変換」「オリキャラ」についてはもうちょっとくどくど書いてはいたんですけど、あまりに書きすぎて永遠に終わらなさそうだったのでここも記事分けます。いつか出せたら番外編で。

一旦まとめ―そもそも「夢」って何なんだよ

まあ、はい。ここまで説明っぽいことしてみたんですけど、散々断りもしていたように私は夢小説のことなーーーーーーーーーんにもわかんねーーーーーーーーですわ。夢小説と10年はかかわっているはずだけど分かんないことしかない。むしろ日々分からないことが増えていく。分からん。

まず「夢小説」と言ったときにどこからどこまで指すのか分からない。私は二次創作に限って名前変換とオリキャラの話をくどくどしましたけど、そのへんぶっとばして恋愛要素(それも男女間に限っていたり)でもって「夢小説っぽい」と宣う人とかもいますしね。言うなら言うでせめてどういう意図で言ったのか説明してくれ〜いい加減にしてくれ〜。

そして「夢女子」「夢女」という「クラスタ」は更に分からん。用語説明で省いたのはその為。続きの記事書けたらそっちでもうちょっと切り込むつもりだけども、この二つの言葉、必ずしも「夢小説愛好家」を指すとは限らないようで、なんか、気軽に、使いにくいんですよ個人的に。
どうもグッズ無限収集勢や単にガチ恋勢(夢小説を必要とするとは限らない)を含むこともあったりなかったりするらしく、っていうかむしろ「原義」というか「夢見る乙女」的なニュアンスで使われているのか? という。分かんない。分かんないことをもうちょっと詳しく後で書きたいけど。
ちなみにこのブログで使ってるときは言及元に合わせた形です。(そういう言葉を使っている人に見つけてほしい)

同じ言葉に派閥違い主張主義信念違いが同居しすぎている上に全然全く擦り合わせができていない。個々人ではなんか雰囲気で分かりあえそうか判断するしかない。してる。

上に、隠れていたからしょっちゅう外から雑なことを言われる。

だからといって外向けに説明・訂正しようとすると派閥違いから「それはおかしい」と言われる。(言う)*12

は…………はわ……はわわっ。

だから、そもそも、夢小説について何か書こうとするのがわりと「あれ」なところがあるんですけど、私のざっくりすぎる記事がアーカイブ扱いされてるところをうっかり見てしまったので、もうちょっと、丁寧にやった方がいいなと。これも耐えきれずざっくりですけども。

次は書けたらとうらぶの住み分けの話とかしたいのですが、とりあえず、夢は中にいる人間にも切り分け・カテゴリ分けどころか定義付けさえ不可能なところが多すぎるし、勿論一枚岩なわけもないし、なんかふわっと適当にいい感じにやっていると覚えておいてもらえれば。よく分からないけど何かある。それだけ。続けば続く。

*1:あくまで「私」が知る範囲なのでおそらく夢小説の歴史全体的にはかなり最近&限定的かつ「これ後世に残していいことある……?」みたいな話はいくつか省いています。まだちょっと怖い。

*2:ケータイ向けのホームページ作成サービスには大体備わっていました

*3:ガラケー向けホームページ作成サービス。現在はスマホ・PC対応

*4:心理学用語じゃない方。「これは作者の願望を反映させたに違いない!」みたいなことを言いたい時に使う。話者自身の短絡的な読み解きの自白を促してもいる。

*5:ちゃんとやろうとすると長くなるし逸れるからざっくりでいくんだけど、そもそも創作物を通して作者や読者の姿が見えることはわりと必然な面(創作とは対話であるため)もあるし好みじゃないとか面白くないとかは大体「自己投影が透けてる」以外に理由があるから批判・悪口語彙は豊かさを保ちたいね。

*6:この尺度についてはそのうち詳しく説明したい

*7:読者が名前変換機能を使わない場合に表示される「初期設定名」のこと。名字名前だったりなんかいい感じの人名だったり記号だったり権兵衛だったり色々。名前変換機能が無いことを「デフォ名有り」と言ったりもする。

*8:ちなみに今はブログに名前変換をつけられるツールが配布されてたりもします。

*9:名前変換を使わない人たち

*10:こうさつぶさんのピクシブ夢小説についての項のこと

*11:オリキャラ夢主といったり「固定名がある」といったりします。

*12:オンラインにしか記録がない(既にない)のをいいことに存在を元から無かったことにされる場合もあるので。