とてもうるさい

文章を書く練習だけども公開メモ置き場かも

一生そうして清く正しいものだけ愛していろよ

去年、あるアニメにめちゃくちゃはまった。
はじめは作画がすごいらしいとの評判につられて一話を見て、二話でキャラの可愛さにやられ、四話五話を見る頃にはすっかりのめりこんでしまって、軽い冷やかし気分じゃいられなくなっていた。
1クールのアニメにはまること自体久しぶりで、毎週毎週予想のつかない展開にはらはらどきどきさせられて、すごく疲れたし、すごく楽しかった。作画は中々安定していて、演出や、キャラクター同士の関係性の描き方も含めたお話の作りがとにかく丁寧で、最終回を迎える頃には、いいものを見せてもらった、いい体験をさせてもらったという気持ちでいっぱいで、本当に幸せだった。
この作品にタイミングよく出会えて幸運だなと思ったし、大事にしていきたいと思った。

そんな時、ある記事を見つけた。
私が大いにはまってしまったそのアニメについて「どうしても納得できないことがあって、それがこの記事のおかげですっきりした」というツイートに、URLがはられていた。嫌な予感しかしなかったが、「まずは確認」の精神でそのURLをタップしてみた。すると、「いかにそのアニメが嫌いか」ということが、とんでもなくアツく真面目に、丁寧に箇条書きで要点をあげつらってまで延々と展開されていた。そのアニメのファンであるはずの私も、うっかり共感を覚えてしまうぐらい、熱心に。
けれどあくまで、その記事は「個人の感想」として書かれたものだった。「私は不愉快でーす」以上の主張のようなものは感じられなかったし、アニメひとつに大変苦しい思いをしてしまう人もいるのだなぁ、で、終わる話のはずだった。

その記事を共有する他のツイートに
「○○(アニメのタイトル)が好きな人は読んでください」
と書かれていた。

は?

なんで?

なぜそのアニメを嫌っている人が心血注いで書いたとんでもなくパンチの強い文章を読むとかいう好きな人にとっては重労働間違いなしなことをわざわざ頼まれてしなくてはならない?

一体どういう意図でもってされたツイートだったのかと、すこし調べてみてわかったことがあった。
どうやら「元はそのアニメが好きだった」人が「まだまだそのアニメが好きな人」に向けて、その記事を広めようとしているらしかった。書いた本人でもなさそうなのに。

去年よりもう少し昔、全く別の作品で似たようなことがあったのを思い出した。
作品内で画像の盗用が発覚。公式が声明を出すまで、出したあとも、騒ぎ立てる人が多く、公式を悪く言う人や、ファンを悪く言う人がたくさんいた。ちょっと行き過ぎていて、「悪く言う」ではすみそうにないほどのことも、一部ではあった。
そしてその時も「○○が好きな人は読んでください」と添えられた文章が出回った。
一応、確認のつもりでひとつかふたつは読んだはずだけれど、中身がどんな風だったかはあまり思い出したくない。
その作品も好きだった私は、そのことで当時は本当に疲弊してしまった。今でも考えるだけでうんざりする。
盗用があったとされる画像は差し替えられ、その作品は今も続いているし、変わらず人気だ。けれど、その「盗用騒ぎがあったから」作品が好きな人と絶対に関わりたくないと声高に主張する人もいるし、好きな人に対して攻撃をする人も、未だにいるらしい。

記事を書いた人によれば、あのアニメにも「問題」があるのだという。絶対に見過ごしてはいけない問題が。でも、あの記事は「個人の感想」として書かれたものだったし、私にはまだそれが本当に「問題」といえるのか判断がつかない。ずっと考え続けているし、そろそろ考えるのに疲れてきた。それでこんな小説なのか日記なのか分からないような文章をつらつら書いている。そろそろ本題に入るよ。頭に持ってこれなくてごめんね。書き方と文体、タイトルの付け方から間違えた気もする。もういいや。

もし、あのアニメに問題があったとしたら。

問題があることが分かったら、その瞬間から、私は何をしなくてはいけない?

「好きな人として」何をするよう、あの記事を広める人達に期待されている?

あの記事を書いた人や、それを広める人が何を思って、何をしようとしているのか、その本当のところは、私にはさっぱり分からない。

あなたはあなたで、わたしはわたしだ。

全く同じものを、同じように見て、受け取って、同じように感想を抱いて、考えて、行動することは、できない。

多分、私は、もうどうしようもない。
自分の気持ちを操作はできない。あのアニメにすっかりはまって正常な判断ができなくなっているので、これからは「問題がある!」という主張には全力で目と耳を塞いでいくことに決めた。むしろどうか「どうしようもない奴だな」と憐れんで諦めてくれ。

だからもう、何を期待されても困る。絶対に分かりあえない。さようなら。